健幸外来の開設

健幸外来開設のきっかけ

1990年に日本で最初の「健康外来」を、東京都済生会中央病院にて開設し、1998年には健康外来サロンを併設した新しい健幸概念に基づいた「横倉クリニック」を私が開院しました。

このような外来を始めたきっかけは、実は私自身の体験からでした。私自身、高度の肥満と重症の高脂血症だったのです。学生時代に比べ、体重は15kg増加して80kgとなっていました。中性脂肪の正常値は150なのですが、私は1250ありました。そこで食事制限や薬の内服もせずに治したのです。今では体重は62kg、中性脂肪は60、体脂肪率12%で20年間リバウンドがありません。

もともと私は産婦人科医で不妊症が専門です。その中でも特に女性の内分泌学と心身症を臨床で行っていました。20年間の臨床と自分の体験を合わせて「健康外来」を始めたのでした。

日野原重明先生との出会い

健康外来を始めた当初は従来の医療の外来とは違い、「外来のあり方」から始まり、実は「健康とは一体何なのか」という根本理念に私自身が悩み始めました。
そんな時に聖路加病院院長だった日野原重明先生を雑誌で知り、自分の考えを手紙で書いたところ、思いもかけず先生から会いたい旨のご返事を頂き、聖路加病院をお訪ねしました。

初めてお会いした時、先生の最初の言葉が「君は良い外来を始めましたね」でした。そして「受診者に対する心」や「人が生きること」、「健康とは何か」など多くのことを先生から教えて頂き、ようやく自分なりの健康観と健康科学を確立することが出来ました。